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6.292026
事業承継補助金とは?──対象・金額・申請の流れをわかりやすく解説

「事業承継(じぎょうしょうけい:事業を次の人に引き渡すこと)にも国の補助金があると聞いたのですが、本当ですか?」──そうご相談をいただくことがあります。
はい、あります。中小企業庁が所管する「事業承継・M&A補助金」(旧:事業承継・引継ぎ補助金)は、事業を引き継ぐ中小企業・小規模事業者を、設備投資費・専門家費用・廃業費用まで幅広く支援する補助金です。2026年度の15次公募では、最大2,000万円までの補助が可能で、6月中旬から申請受付が始まる予定です。
ただし、4つの枠(事業承継促進枠/専門家活用枠/PMI推進枠/廃業・再チャレンジ枠)に分かれており、自社がどの枠で申請すべきかの見極めが大切です。この記事では、補助金の全体像、4つの枠の使い分け、補助金額、申請の流れ、香川県内での相談窓口までを、補助金申請サポートを業務とする行政書士の視点で整理します。
1.「事業承継補助金」とは──正式名称は「事業承継・M&A補助金」
「事業承継補助金」は通称で、現在の正式名称は「事業承継・M&A補助金」です(2026年度の15次公募から名称変更。旧称は「事業承継・引継ぎ補助金」)。所管は経済産業省中小企業庁、執行は独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)です。
公式情報は次の2つのサイトに集約されています。
- 中小企業庁の公募要領ページ
- 事業承継・M&A補助金の特設サイト(jsh.go.jp/shoukei-mahojokin.go.jp)
申請は原則「Jグランツ」(gBizID必須)による電子申請のみで、紙申請は受け付けていません。
2.4つの枠と補助上限──自社に合う枠を見極める
事業承継・M&A補助金(15次公募)には、目的別に次の4つの枠があります。
| 枠 | 主な対象シーン | 補助上限額(基本) |
|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 親族内・従業員承継後の設備投資・販路開拓 | 300万円 |
| 専門家活用枠 | M&A仲介手数料・FA費用・DD費用 | 600万円 |
| PMI推進枠 | M&A実施後の経営統合(PMI)の費用 | 300万円 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 既存事業の廃業+新事業へのチャレンジ | 150万円 |
補助率は枠と要件によって異なりますが、おおむね 1/2〜2/3 です。専門家活用枠の「売り手支援類型」では、DD費用上乗せ200万円・廃業費併用300万円と合算して最大1,100万円、買い手支援類型では買収額10億円以上の特例で最大2,000万円まで補助されます(引用元:補助金ポータル「事業承継・M&A補助金 専門家活用枠 売り手・買い手支援類型」)。
(1)事業承継促進枠
親族内承継・従業員承継を予定または実施した中小企業が、引き継いだ経営資源を活用して設備投資や事業革新(販路開拓、新商品開発など)を行う場合に活用できます。承継のタイミングを「攻め」に転じる枠と言えます。
(2)専門家活用枠──売り手支援類型/買い手支援類型
M&Aを進めるときに発生する仲介手数料、FA(フィナンシャル・アドバイザー)費用、DD(デューデリジェンス:買収前の調査)費用などを補助します。
なお、M&A仲介行為そのものは、M&A仲介士・弁護士・会計士の業務範囲となります。あおば行政書士法人では、補助金申請のサポートを担当しつつ、必要に応じて専門家へお繋ぎする橋渡し役を担います。
(3)PMI推進枠
PMI(Post Merger Integration:M&A後の経営統合)に必要な費用を補助します。承継後の組織整備、人事制度の見直し、業務システム統合などが対象です。
(4)廃業・再チャレンジ枠
事業承継やM&Aに伴い、既存事業の一部または全部を廃業し、新たな事業へ再チャレンジする際の費用を補助します。対象経費は廃業支援費、在庫廃棄費、建物解体費、原状回復費、リース解約費等です(引用元:事業承継・M&A補助金事務局)。
3.15次公募のスケジュール(2026年)
中小企業庁が2026年5月22日に公表した15次公募要領によると、概略は次のとおりです(公式ページで最新情報をご確認ください)。
- 公募要領公表:2026年5月22日
- 申請受付期間:2026年6月中旬〜7月下旬(予定)
- 採択発表:2026年8月以降(予定)
- 事業実施期間:交付決定日から所定の期間
- 申請方法:Jグランツ(電子申請)のみ
15次公募の正確な締切日・採択発表日は、中小企業庁・事業承継・M&A補助金事務局の公式発表でご確認ください(引用元:中小企業庁「事業承継・M&A補助金(十五次公募)の公募要領を公表します」)。
4.申請の流れ──準備から交付までの6ステップ
事業承継・M&A補助金の申請は、おおむね次の6ステップで進みます。
- ステップ1:gBizIDプライムを取得する(無料、申請から取得まで2〜3週間)
- ステップ2:認定経営革新等支援機関(認定支援機関)に相談・確認書を作成依頼する
- ステップ3:事業計画書・必要書類を作成する
- ステップ4:Jグランツで電子申請する
- ステップ5:採択後、交付申請を経て交付決定を受ける
- ステップ6:事業実施 → 実績報告 → 補助金確定 → 入金
ポイントは、申請前に「gBizID」「認定支援機関」「事業計画書」の3つを揃えることです。とくにgBizIDプライムは取得まで時間がかかるため、申請を検討される時点で早めに着手することをおすすめします。
事業計画書の作成は、補助金申請サポートを業務とする行政書士の業務領域です。あおば行政書士法人では、ヒアリングから事業計画書の起案、Jグランツでの電子申請補助までを一貫してサポートしています。
5.よくあるご質問
Q:個人事業主でも申請できますか?
A:「事業承継促進枠」「専門家活用枠」「PMI推進枠」は、中小企業基本法上の中小企業者・小規模事業者であれば、原則として個人事業主も対象になります。ただし、業種ごとの規模要件(資本金・従業員数)や、承継スキームによる要件があるため、公募要領の「補助対象者」項目で必ず確認してください。
Q:補助金は申請すれば必ずもらえますか?
A:いいえ。事業承継・M&A補助金は審査を経て採択される競争型の補助金で、すべての申請が採択されるわけではありません。過去公募の採択率は枠や時期により大きく変動しますので、断定的な数字はここでは記載いたしません。事業計画書の説得力(ストーリー、数値の根拠、承継後の発展性)が採択の鍵となります。
Q:補助金は申請してすぐにもらえますか?
A:いいえ、補助金は「精算払い(後払い)」が原則です。事業を実施し、実績報告を行い、補助金額が確定してから入金されます。事業実施期間中は自己資金または金融機関からの借入で立替える必要があるため、資金繰り計画を事前に立てておくことが重要です。
6.香川県内での相談窓口
香川県内で事業承継・M&A補助金の申請を検討される場合、次の窓口や支援機関が活用できます。
- 香川県事業承継・引継ぎ支援センター(中小機構の地方拠点)
- 香川県商工会議所・商工会連合会(経営指導員による相談)
- 認定経営革新等支援機関(税理士事務所・行政書士事務所・金融機関など)
- 高松法務局(事業承継に伴う登記が発生する場合は司法書士へ橋渡し)
- あおば行政書士法人(補助金申請サポート)
なお、事業承継・引継ぎ支援センターは無料でM&Aマッチングや専門家紹介を受けられる公的機関です。次回の記事でくわしくご紹介します。
まとめ
- 事業承継補助金は2026年度から「事業承継・M&A補助金」が正式名称
- 4つの枠(事業承継促進・専門家活用・PMI推進・廃業再チャレンジ)から自社に合う枠を選ぶ
- 補助上限は枠と類型により150万円〜最大2,000万円、補助率は1/2〜2/3が基本
- 15次公募の申請受付は2026年6月中旬〜7月下旬(予定)、Jグランツでの電子申請のみ
- 申請前に「gBizIDプライム」「認定支援機関」「事業計画書」の3つを早めに準備
次回(7月6日公開予定)は、「小規模事業者持続化補助金を事業承継に活用する方法」をお届けします。事業承継のタイミングで使える、もう一つの代表的な補助金をご紹介します。
あおば行政書士法人
代表行政書士 大林 真由子
事業承継のこと、まずは気軽にご相談ください。
あおば行政書士法人では、香川県を中心に事業承継にまつわる
許認可の引継ぎ、契約書の作成、補助金申請のサポートを行っています。
「何から始めればいいかわからない」という段階からお手伝いいたします。
📞 お電話でのご相談:0877-85-3890
📧 メールでのご相談:info@aobagyousei.com
🌐 お問い合わせフォーム:https://lin.ee/5rOiAvV
初回相談は無料です。オンラインでの対応も可能です。
※ 本記事は2026年6月時点の公表データ・法令・制度に基づく一般的な情報提供です。個別のケースについては、必ず専門家にご相談ください。補助金の対象・金額・スケジュール・要件は変更される場合がありますので、申請時には必ず公式の公募要領を確認してください。
引用元一覧
- 中小企業庁「中小企業生産性革命推進事業『事業承継・M&A補助金』(十五次公募)の公募要領を公表します」 https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/kobo/2026/260522001.html
- 中小企業庁「中小企業生産性革命推進事業『事業承継・M&A補助金』(十四次公募)の公募要領を公表します」 https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/kobo/2026/260130001.html
- 事業承継・M&A補助金 公式サイト https://shoukei-mahojokin.go.jp/
- 事業承継・引継ぎ補助金 公式サイト https://jsh.go.jp/
- 中小機構「事業承継・M&A補助金のご案内」 https://seisansei.smrj.go.jp/subsidy_info/succession_subsidy.html
- 経済産業省ミラサポplus「事業承継・M&A補助金」 https://mirasapo-plus.go.jp/subsidy/syokei/







